「日本環境学」

先日視点論点で興味引く話題が。

2008年09月05日 (金)視点・論点 「環境日本学」を創る   

早稲田大学教授 原 剛

「環境と調和する持続可能な社会発展」が社会の合言葉になってきていると感じます。それは政府の政策目標となり、企業活動の目指すべき方向とされています。大学は文系、理系を問わず環境論と環境技術の講座、研究が花盛りです。
 しかし例えば地球の温暖化を減速させ、生物の多様性を保とうと国際条約、国内法、自治体の条例が一貫して作られて久しいのに、この日本でも事態に改善の目途はついていません。国際環境法も国内の環境関連の法も的確には機能していないのです。私たちが生活の現場で環境保護に取り組もうにも、漠としてとりとめがありません。
 なぜ「環境論、環境技術、環境法が栄えて環境滅ぶ」なのでしょうか。
 その理由は「環境」とは何か、その範囲が明らかでなく、「環境」がその場、その人によりけりでバラバラに扱われ、一人ひとりの生活者が実感し、納得できるまとまりのある形で示され、理解されていないからです。つまり「環境」とは何か、についての共通したとらえ方がないためではないでしょうか。
例えば、あなたが水田稲作を生業とする農民であるとします。その営みは3つの環境に支えられてこそ、物心両面から持続可能になるはずです。
第一に、水や土、空気即ち自然環境が清浄であること(自然環境)
第二に、灌漑水路や農道のネットワークが、地域全体として保たれなくてはなりません。物を生産し、消費し、社会集団として暮らしていくことが出来る、いわば人間環境が持続され、再生産されなくてはならないのです。(人間環境)
第三に、自然環境と人間環境を土台に築かれた、その地域独自の文化が保たれていなくてはなりません。(文化環境)
(・・・・続きは視点論点HP視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス


なかなか日本人って広い視点でものを見れる人が少ないので
とってもうれしいです。
11月に早稲田環境塾というのを立ち上げられるそうです。うまくいくといいなあ〜。と思いました。